レジャー白書短信 第11号「スノースポーツ人口は530万人、スキー派が減少~重複を考慮したスキー、スノーボードの参加実態~」

公益財団法人日本生産性本部 余暇創研は、「スノースポーツ」(「スキー」と「スノーボード」)に関する分析結果をまとめた。これまでレジャー白書では両種目の参加実態を発表してきたが、同じ回答者が両方参加している場合があり、重複を考慮した「スノースポーツ」の参加実態は明らかにしてこなかった。本短信は重複を除外した参加率、参加人口、希望率や潜在需要とその推移について分析を試みたものである。

■参加人口は530万人、50万人はスキーもスノボも

2016年における「スノースポーツ」(「スキー」と「スノーボード」の両方またはどちらか一方に参加)の参加率は5.3%、参加人口にすると530万人となり、2種目両方に参加している人の割合は0.5%、参加人口は50万人となった。「スキー派(スキーだけ参加)」「両方派(両方参加)」「スノボ派(スノーボードだけ参加)」に分けると、2016年は「スキー派」が「スノボ派」を上回ったが、「スノボ派」の参加率は前年比横這いなのに対し、「スキー派」の参加率は低下した。

■スキー派は10代と高年層、スノボ派は20~30代で多数

年代別にみると2016年に「スノースポーツ」の参加率が最も高いのは20代で、次いで10代、40代、70代の順となっている。20代と30代では「スノボ派」のほうが「スキー派」より参加率が高く、10代と40~70代では「スキー派」のほうが高かった。20代の「スノースポーツ」参加者のうち8割は「スノボ派」または「両方派」である。2010年、2013年と比較すると、10~40代では「スノースポーツ」の参加率は低下しているが、70代は上昇する年もみられる。

■10代はスキー、スノボ「両方希望派」が多数

「スノースポーツ」の希望率(将来やってみたい、あるいは今後も続けたい人の割合)は2016年には10.5%となった。「スノボ希望派」(「スノーボード」だけ希望)の割合は2012年から大きな変化はないが、「スキー希望派」(「スキー」だけ希望)の割合は2012年に比べて2.6ポイント低下した。10代は「両方希望派」の割合が高かった。潜在需要は10代が最大で、60代まではプラスだったが、70代ではマイナスとなっている。中年層は参加率が低いものの潜在需要があり、今後の動向が注目される。

<余暇活動調査の仕様>
■調査方法 :インターネット調査
■調査対象 :全国15歳~79歳男女
■有効回収数: 3,328(人)
■調査時期 :2017年1月

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